映画「あたらしい野生の地 リワイルディング THE NEW WILDERNESS」

映画「あたらしい野生の地 リワイルディング THE NEW WILDERNESS」日本公開プロモーションに一部協力しました。

監督 マルク・フェルケルク
原題 De Nieuwe Wildernis
2013年/オランダ語/97分/カラー/シネスコ/オランダ


この映画について


――舞台となる自然の楽園は、もともと人間が使おうとして埋め立てられ、そして人間の都合によって捨てられ、忘れられた場所だった。
どこまでも続く美しい平野に何万匹もの白馬たち― ここは、映画『あたらしい野生の地 リワイルディング』の舞台となった「オーストファールテルスプラッセン」。日本で例えるなら、東京から50km離れた場所、例えば千葉県船橋市、神奈川県横浜市あたり、6000ヘクタールという広さは東京の大田区とほぼ同じ面積だ。そうした場所に、深い森と青々とした草原、いのち豊かな湿地が広がり、野生の馬や鹿が走り、きつねが遊び、たくさんの鳥たちが 飛びまわる自然の王国がある。都市部近郊にこんなにも雄大で命の宝庫のような自然が広がっている事例は、世界的にも稀で奇跡と言えるだろう。
オランダは国土の約30%が海面より低く、20%以上は13世紀以降の干拓(海の一部を堤防でかこって中の水をくみだす)事業によりつくられた人工 的な土地だ。この自然の楽園も同様に、1968年に行われた干拓事業によってつくられた。しかし、事業が経済的に破綻をきたして放置され、人が介入することなく10年が過ぎた。沼はやがて水草で覆われ湿地帯へと変化、おびただしい野鳥が集まってきた。さらに鳥たちが整えた水際にキツネなどの小動物もやって きた。自然がみずからの論理(緯度、日光、降水量、地形、土壌など)にしたがって、元来の動植物相を回復してゆく。これは、忘れられた土地の45 年後の姿を描いたものだ―― 〔mejirofilms〕
http://rewilding.mejirofilms.com/film



映画へのコメント  http://rewilding.mejirofilms.com/comments
映画ブックレット寄稿「Dialogue 対話『オランダから南相馬へ』古木洋平+松田法子」

関連トークイベント


『あたらしい野生の地 リワイルディング』京都公開記念トークイベント
2016年12月11日(日)19:00-(20:45終了予定)

立誠シネマ(京都市中京区備前島町310-2〔木屋町蛸薬師下ル〕元・立誠小学校 南校舎3階)

管啓次郎(詩人、翻訳家/明治大学教授)
松田法子(都市史・領域史/京都府立大学専任講師)
松田美緒(ミュージシャン)

参加費:当日 500円
※映画ご鑑賞券(使用済み半券もしくは未使用券)提示は無料
http://risseicinema.com/archives/19237