みやこからみずうみへ

概要

京都から出発し,比叡山を徒歩で越えて列島最大の湖・琵琶湖をめぐる3日間の旅.
見知った都市や山,湖の姿を, 地形や歴史的時空の広がりを感じながら各人の体や足を通して改めて捉えてみようという試みです.
また建築系の府大学生と詩・映像・写真など多岐にわたる芸術分野の明治大学生とが一緒に歩くことで,お互いの足の運びや眼の動きを知る知的交歓を目指した合宿でもありました.

(現在ほとんど使われていないゆえにも)一部はケモノ道化していて予想以上にハードだった比叡山の山道や荒れた本参道,今も信仰と歴史の厚みを否応なく感じさせる里坊都市・坂本,
堅田や管浦など中世以来続く湖岸の都市や惣村の静かな佇まい,
中世から近世へと都市史の大きな転換の舞台となった安土,
湖での様々な漁業を行い,かつては水上交通の支配や戦闘ともゆかりの深かった国内唯一の湖の有人島・沖島,文化的名所でありかつ戦士たちの信仰を集めた竹生島.
内湖の景観を残す葭原を船でゆき, 現代までに大きく様変わりした湖の汀に思いを馳せさざなみに揺られる.

当合宿の記録は,他に,管啓次郎氏「安土、水郷」,同 暁方ミセイ氏「眠る島」,管啓次郎・暁方ミセイ・安藤江美 各氏による連詩「鏡湖周遊」,合宿に同行された美術家 佐々木愛氏の作品等も収録した小冊子『みやこからみずうみへ』(明治大学管啓次郎研究室+京都府立大学松田法子研究室発行, 2016年),明治大学管啓次郎研究室発行冊子『みやこからみずうみへ』(合宿に同行された美術家 佐々木愛氏 および 詩人 暁方ミセイ氏の作品も収録),及びASLE-Japan 文学・環境学会ニューズレター 2016年6月号(No.40)巻頭エッセイ 管啓次郎「みやこからみずうみへ」,また同氏による詩の作品の一部としても発表されています.

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