『歩く』ことの恩寵 −京都北山にて出遇うヘンリー・ソロー

今福龍太× 和崎春日× 松田法子

2017.6.4 Sun12:30-15:00
於 恵文社一乗寺店 イベントスペースCOTTAGE(京都府京都市左京区一乗寺払殿町10)
http://www.cottage-keibunsha.com/access.html
参加費:¥1,500



清流を遡り、羊歯の薮を漕ぎ分け、尾根に出て一望する景色。そこで見晴るかす、「歩く」ことに取り憑かれた先達たちの遥かな足跡。
今西錦司らの内蒙古、ヒマラヤの高峰、アフリカのサバンナ、今福龍太のメキシコ火山高原、アマゾニアの密林、奄美の珊瑚海岸、そしてソローの生きたウォールデンの森へ。
「歩く」ことの恩寵がもたらす世界で、「北山の小径」は、山と森の幽冥界をなかだちに地図を飛び越え、思いがけないあらたな「場所」へと繋がってゆく。



登壇者プロフィール


今福龍太(いまふく・りゅうた)

文化人類学者・批評家。1955年東京生まれ。東京外国語大学大学院教授。メキシコ、カリブ海、ブラジルなどで調査研究に従事。2002年より巡礼型の野 外学舎〈奄美自由大学〉を主宰。著書に『ミニマ・グラシア』『薄墨色の文法』 『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店)、『書物変身譚』(新潮社)、『わた したちは難破者である』『わたしたちは砂粒に還る』(河出書房新社)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』(みすず書房)、『クレオール主義 パルティータⅠ』『群島-世界論 パルティータII』(水声社)など。

和崎春日(わざき・はるか) 

文化人類学者・民俗学者。1949年京都生まれ。アフリカ、カメルーンの都市人類学的研究を経て、京都大文字の祭礼をめぐる都市人類学を展開。神奈川大学 教授、日本女子大学教授、名古屋大学教授を歴任。現在、中部大学国際関係学部教授。主著に『左大文字の都市人類学』(弘文堂、1987)、『大文字の都市 人類学的研究』(刀水書房、1996)、共編著に『アフリカの都市的世界』(世界思想社、2001)など。

松田法子(まつだ・のりこ)

京都府立大学大学院生命環境科学研究科専任講師。1978年生まれ。専門は建築史・都市史。著書に『絵はがきの別府』(左右社)、編著に『危機と都市 Along the water』(左右社)、論考に「温泉場の私娼とその空間」(佐賀・吉田編『遊廓社会2近世から近代へ』(吉川弘文館)など。人と場所との豊かな関係につき、社会・技術・建築・歴史などの生活文化的側面と、風景・景観・場所のイメージなど美学的側面の両面から調査研究を行っている。